2001-12-02

雪景色


昨日まで枯葉を追いかけ
秋の名残をかみしめていたのに
朝目が覚めると、一面の雪景色

一変したその世界は
音もなく 静謐に 新たな衣装をまとっている

空気は凛として冷たく、からだの臓腑まで
冬の にほひ が染みわたる

2001-11-23

冷たい空

冷たい冬の空

凍て付き 静止している

空の底から聞こえる音に
耳をすませ

小さな月明かりから届く
温度を感じろ

2001-11-03

枯葉

舗道に落ちた枯れ葉

深いため息 夏の疲れ

寄り集まって 朽ちるのみか

2001-10-27

空の蒼


ふと見上げた空の蒼が 胸いっぱいに満ちてきて

理由(わけ)もないのに 

泣きたくなることって

ないですか

2001-10-16

階段


階段となると 周りの景色も見ずに

ついつい 二段おきに駆け上がってしまう・・・

健康のため? 習慣?

そんなに急がなくたって いいじゃない

2001-10-14

眩暈

虚と実が重なりあったり離れたり
微妙に姿がぶれてゆく

どれが真の姿なのかつかめなくなり
軽い眩暈を感じる

2001-10-13

饒舌さ

饒舌は沈黙への恐怖、攻撃は自信のなさの裏返し

背伸びをしないで、道端に咲く花のように

寡黙でいればいいのに・・・

2001-10-12

残照

夕暮れの薄明かり

杜の中までは日はもはや届かない

一日の記憶を暗闇にしまいこむ


2001-10-09

杜の中で


杜のなかで 凛と姿勢を正し 息を吸い込む

木漏れ日をかすかに浴びて、新たな勇気をもらう


2001-10-08

夏のおもひで

衣替えの季節、夏物の衣類を一枚いちまい畳みながら
夏の記憶とともにしまいこみ、これからの季節に備える

ふと耳鳴りのように聴こえる蝉時雨
最後に蝉になき声を聞いたのは、いつだったかしら

2001-10-07

夜の駐車場

仕事帰りの駐車場

塗れたアスファルトに写る光

車は もう残り少ない

2001-10-02

秋が深まる

 北海道の秋は、足早に一気に通り過ぎてゆく

日ごとに夕暮れは早まり

夕方ともなると長い影が落ちる

やわらかな産毛のような光が

木々の間から地面を静かに暖める